2018/10/10

【物語が始まる場所】岩手の旅 #3

頼もしく前に進む港町・大船渡










森 千章🇯🇵Chiaki Mori Illustrationさん(@windpress71)がシェアした投稿 -


3日目。

本日は海側の方へ。
目指すは港町・大船渡!
毎年本州一のサンマ漁獲量を誇る「大船渡魚市場」でランチ。


魚市場といっても、なかなか洒落た建物にあってびっくり。
3階だての建物は、展望デッキや展示施設もあって、
観光向けにもキレイに整備された最先端の魚市場。
朝早く行けば、セリの様子も見学できるみたい。






3階 展望デッキからの眺め


穏やかな海

あら汁を注文

レストランの隣には、市場を紹介する展示施設。
すごく丁寧でわかりやすい。
デザイン性も高く、楽しみながら大船渡港や市場について学べる。

東日本大震災の直後に襲った、津波被害についての記録もあった。
今、目の前に見えるのは穏やかで静かな海すぎて、
当時本当にこんな大きな津波が襲ってきたのかと、正直想像がつかない。

魚市場以外にも大船渡港周りには、商店街やホテルをはじめ、
お店が続々とオープンして、新しい大船渡の町が出来はじめている。

今回は立ち寄れなかったけど、近くには登山が楽しめる「五葉山」や「五葉温泉」。
絶景の「夏虫山」など、美しい自然を満喫できるスポットがたくさんあることを知る。
やっぱり来て見ないとわからないことは多いなぁ。
またゆっくり来たい。




ちょっと似てる 北欧諸国と東北地方の文化




遠野地方の伝統的な家屋「曲り家」 

デンマークで見た茅葺き屋根の家を思い出す

大船渡から今度は遠野へ。
遠野地方の伝統的な農家を再現した「遠野伝承園」で
岩手の文化にちょっと触れることができた。

伝統家屋の「曲り家」の藁葺き屋根を見て、6月に行った
北欧旅行のデンマークの伝統家屋の茅葺き屋根を思い出す。

そういえば岩手の民芸品「チャグチャグ馬コ」も
スウェーデンの民芸品「ダーラナホース」と似ているし、
北に住む人たちの知恵は、世界どこでも共通するところがあるのだろうか。














創造は「不足」から生まれる




ばーちゃん人形の側で遠野の昔話が流れる




曲り家の中は暗い。
冬は厳しいので家畜の馬の家の中に入れる。
部屋は板間ばかりで、これでは暖かく過ごせないだろう。
昔の暮らしは大変だった。

囲炉裏を囲む座布団を眺めて、当時のことを想像した。

雪が降る日、外にも出られず、寒さをしのぐため家族みんなが囲炉裏に集まる。
各自内職をしながら、ふとおばあちゃんがはじめる昔話。
娯楽がないので、この話が子供達にとっては唯一の楽しみ。

おばあちゃんは子供達を喜ばせるために、
これまで聞いてきた話に多少の自分の解釈をつけ、話を盛る。

昔話は子供達にも代々受け継がれ、少しずつ盛り盛りして
今でも残る遠野物語となっているのでは。。。


千体オシラサマの部屋



室内の板の間 冬は寒かっただろう







山と田んぼだけの、家の周りの風景。

前に父が小さい頃の話をしてくれたことを思い出す。
大家族の中で聞き分けがない子供だった父は、
休みになると田舎の祖母の家に預けられることが多かったそうだ。

田舎は遠野と同じく、田んぼと小高い山以外何もないところ。
友達づくりが下手くそな父は、毎日1人で遊んでいた。
風が強い日は、近くの竹林から笹がぶつかり合う
不気味な「ザザザ」という音がして、「あそこに天狗がいる」と思っていたそう。

ここ遠野は、今でもそんな気分が味わえるところ。






2018/10/05

【物語が始まる場所】岩手の旅 #2

中尊寺は広い







2日目。

昨日と打って変わって、お天気は快晴。
朝一で世界遺産「平泉」の中尊寺、毛越寺へ。
実は今回の旅は家族旅行で、特にこの中尊寺の「金色堂」を
母は一番楽しみにしていた。

長距離を歩くことが難しい母のために
それなりに経路を調べてきたつもりだったけど、ご存知でしたか? 

中尊寺は広い。

思ってたよりずっ〜と広い。
そして小高い山の上にある。

参道は坂道から始まり、登りきったところに大小様々なお堂や
中尊寺本堂、そして最後に金色堂がある。

結局、最初の坂道で母はゼエゼエ、ハアハア。
「これ、足腰弱い人はどうするんだろう〜?」と、思っていたら
本堂近くで「坂の上の駐車場→」という看板を発見。
知らなかった。。。

足腰に自信がない方、体力温存したい方は
ぜひこちらの坂の上の駐車場に車を停めて拝観することをオススメします。










平泉文化を伝える美味しいお茶





テラスからの景色



金色堂を無事拝観し、ようやくお昼。
この時点ですでに家族全員お疲れ気味。
一番近い、白山神社側の「かんざん亭」でランチをすることにした。

お寺の中のレストランなので和風スタイルを想像していたけど、
意外や意外、ジャズライブが行われたりする「カフェ」風のお店だった。
ガイドブックに紹介されていたように、店内からの眺めも素晴らしい。
(テラス席もある)

メニューは、地元・平泉で採れた自然薯を使ったお蕎麦から、
自然薯ピザ、自然薯ティラミスという珍しくて美味しそうなもの。

人気の自然薯蕎麦を注文して、待っている間にいただいたお茶が美味しい。
ちょっと甘みを感じる、濃い麦茶みたいな。
「なんだろ、これ?」

説明書によると、「衝年茶(こうねんちゃ)」という平泉の健康維持茶だそう。
健康維持に評価の高い植物・キノコ類・海藻など、
24種の原料を配合してつくられている。

家族の中には「ちょっと癖がある」と感じる人もいたので、
私は全く感じなかったけど、薬草茶っぽいのかも。

パッケージも綺麗だし、ティーバッグになっていて便利。
これはお土産にちょうど良いじゃないか!

自分用と友達用に早速購入。
ちなみに注文した自然薯蕎麦も美味しかった。





平穏で美しい「毛越寺(もうつうじ)庭園」





鏡空





お昼休憩で少し体力回復し、お次は「毛越寺(もうつうじ)」へ。
今日はお寺神社三昧の日である。

興味深のは、毛越寺の「白鹿伝説」。
岩手には伝統舞踊の「鹿踊(ししおどり)」もあり、鹿と縁が深い土地なのだろうか。


そして大きな池のある美しい毛越寺庭園。
穏やかな池の水面には鏡のように空が映って、天国があるとしたら
きっとこんなのかしら。周りは車の音もしないし、平穏で本当に綺麗。
池の周りの木々が紅葉したら、さぞかし素晴らしい景色になるに違いない。





やや紅葉




そして、

こちらも広〜い!!!

疲れてなかったらのんびり散策したい庭園だったけど、
あいにくもう歩く気力もなく。。。池の周りを半周して後にする。

平泉は、奈良の大仏のある奈良公園の広さを連想するなあ。





意外と見所満載な平泉




こちらもやや紅葉



遂にモウロウとしてきたので、このまま宿へ帰ろうとしたら、

「厳美渓(げんびきょう)へ行かないの?」

と、意外と元気な母。

「確かに、確かに近いよ」
「そうだね、また来れるかわからないし」
「じゃ行こうか」

と、いうことで向かった。
いつも通り母中心で回る森家。






有名な団子が運ばれてくるロープ

崖の周りの柵はなし チェーンのみ



天然記念物の「厳美渓」は、昨日の雨で水量が多めで迫力がある。
こちらも紅葉シーズンは混雑しそう。

川の上に張られたロープに下がる籠で運ばれる、名物「かっこうだんご」。
残念ながら、お店はすでに営業終了。

ここ一関市は餅が有名だそうで、周りにはたくさんのお団子屋さんがあった。
どうしても食べてみたくて、閉店間際の「いつくしだんごの館」さんに駆け込む。
抹茶セットのしょうゆ味のお団子、柔らかくて美味しかった!


平泉近辺は、日本百景に選ばれた「猊美渓(げいびきょう)」や、
崖ギリギリに建てられている「達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)
など、興味深い見所がたくさんある。

お餅やお蕎麦など、美味しそうな名物料理も楽しめるし、
平泉辺りで2泊して、中尊寺をメインにゆっくり巡る旅も良さそうである。




【物語が始まる場所】岩手の旅 #1

物語が始まる場所へ

さて、先週はお休みいただきありがとうございました!
お休みは初めての東北、岩手県への旅行を楽しみました。

岩手県は宮沢賢治や遠野物語のイメージが強かったので、
「あんな不思議な物語が生まれる場所は一体どんなとこだろう」
と、ワクワクしながら出発。

1日目、東北新幹線で初めての到着地は「一ノ関」駅。
実はこのまま世界遺産の「中尊寺」へ向かう予定だったけど、
あいにくの悪天候のため急遽予定を変更し、
花巻市にある「宮沢賢治記念館」へレンタカーでGO。


雨の中、駅まで迎えに来てくれた日産レンタカーのお姉さん運転うまし。
書類の手続きも素早く、こちらの質問・疑問に対しても的確な応対。
おまけに「ご自由にどうぞ」と、車内で便利なゴミ袋もカウンターに常設。
完璧なテキパキ娘!




森の中の記念館




雨が本降りになって、車内の窓からは景色は何も見えず
一ノ関駅から1時間ほどのドライブで花巻市へ到着。
ちょっとした山の頂上、木々が生い茂った森の中に記念館はあった。

到着した後、タイミングよく雨が小降りになったけど
車を降りた途端、「寒っ」。
この日は日本全国冷え込んだ日で、花巻市の最高気温は12度。
ボア付きの革ジャンを持って来てよかった。。。

ちょっとレトロな記念館は、宮沢賢治の世界観にぴったり。
休憩場所の喫茶室もいい感じ。

館内は、彼の生涯や考え方が丁寧にわかりやすく展示されていた。
宗教、科学、文学など様々な分野に興味を持って勉強していた宮沢賢治。
知的好奇心がいかに旺盛だったかが垣間見れる。

ここの記念館では童話の絵本やアニメーションも揃っているので
これまで読んだことがなかった人も、ここで彼の作品を楽しめる。

一緒に行った家族もそうだったけど、「宮沢賢治の名前は知ってるけど、
これまで童話は読んだことがない」という人も意外と多いみたい。


私はたまたまた小学校の国語の授業で「よだかの星」、
「注文の多い料理店」、「風の又三郎」を読んだことがあった。
どの話もちょっと暗い。それが魅力。


子供の頃の記憶




特に思い出深い作品は「風の又三郎」。
実は小学校の夏休みに、「風の又三郎 ガラスのマント」という映画を見たからだ。





今ならドローンで撮っているのだろう、空撮から始まるオープニング。
冨田勲さんのシンセサイザーの音楽と、見たことがない岩手の風景と言葉が
強烈に記憶に残っている。

同い年くらいの少女と少年達が主人公。
彼らの取り巻く環境はちょっと暗くて、切なくて、怖い。
昼と夜、光と陰のコントラストが強いビュジュアル。

それを象徴するのが風の又三郎の歌だった。


どっどど どどうど どどうど どどう
どっどど どどうど どどうど どどう

赤いリンゴも吹き飛ばせ
酸っぱいリンゴも吹き飛ばせ

どっどど どどうど どどうど どどう
どっどど どどうど どどうど どどう


余談ですが、懐かしくなって旅行から戻ってから検索したら、
先日お亡くなりになられた樹木希林さんも出演されていた。
これは覚えてなかった。



部分的にだけど、私は小さい頃の記憶は鮮明に残っている方だと思う。
子供の時に見た映画の印象は今でも忘れない。
この「風の又三郎」の他、映画「タスマニア物語」の風景も印象深い。
そういえばあれも同い年くらいの少年少女が主人公だったなあ。
自分を投影して見ていたのかもしれない。

そして岩手のように、タスマニア島にも近々行くような気がする。



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